突然、王さまがスタジオに来た。
市民のみなさんに、直接メッセージを語りかけるためにだ。
っつっても別にイラク戦争が始まるわけじゃなくってエイズの母子感染予防のために、検診率とかを来年までに80%達成しますよ、とか、そんな啓発メッセージ。
たぶん行政の関連団体か市民団体が「啓発活動を推し進めるためには、伝統勢力のチャンネルで伝播してくのが効果的だ」ってことで、王さまからのメッセージを依頼したみたいな話だ。
自分は保健の専門じゃないので、これで話は終わりなんですけど、数日前から局内は「王さまが来る」ってんで、ふだんホコリまみれでタバコの吸い殻が転がってるスタジオがきれいに掃除され、むき出しコンセントの電気バチバチいってるのが撤去され、見違えるほどきれいになった。
カメラも2台使ってスイッチングしたりとかして、がんばった。
なんか
「あんたたち、やればできるじゃん」
的な印象なんだけど、これがアフリカの潜在能力なのかもね。だけど、「やればできるじゃん」スイッチは、今のところ
偉い人が来るってことじゃないと発動されない。
それもアフリカかもね。
国際協力ボランティア的には、そのスイッチを探すことが使命だっていうのが見方なんだけど、そのためには、
自分が王さまになるのが一番手っ取り早いんじゃないか
って思ったりする。
王さまの名前は「ムボムボ・ンジョヤ」って言うんだけど、最近はそれをもじって、「ムボムボ・オノンジョヤ」と名乗って、来年おれ王になるから、って言ってる。
→ 異文化の価値を見つける アフリカ紀行
「イモ子のアフリカ旅ーとほカメラ」
なんだそれ。
道のり、遠い。
→ 青年海外協力隊 カメルーンでの活動の足跡は
「青年海外協力隊ーとほカメラ」
初出:2014年2月25日(火)