「世界標準プロジェクト」ってのを、始めている。
カメルーンの人たちは、すごく近代化に憧れを持っていているんだけど、いろんな事情から、なかなか近代化には近づけない。
ある時、局で鼻くそほじくってると、高校の先生で「映像の勉強をした」っていう人がドキュメンタリーのシナリオを持ってきて、見てくれっていう。
なんか面白い展開があるかも、と思って、辞書見ながら3日くらい、一生懸命読む。んだけど、なんかわかりにくい現地の固有名詞ばっかり出てくるし、テーマ立てもよく理解できなかった。
テーマ立ては、公用語のフランス語とは別にここの現地語を守りたいっていうもので、その気持ちは理解できる。
じゃあ、なぜ今、現地語が必要なのか、とか、世界言語のフランス語がもたらすメリットとデメリット、現地語がもたらすメリットとデメリット、そういうのを語らないと、ドキュメンタリーにならない。
って、議論するんだけど、
まったく平行線で、議論にならない。
前にも書いたけど、こっちの人は、自分がやりたいこと、ってのをぐいぐい主張するのに長けているけど、それをとりまく複合的な物事を考える思考を欠く。
この人のシナリオに込められた思いは分かるんだけど、それは、いつも言うんだけど、オナニーとおんなじで、人様に見せるものとは違う。
そんなこんなが続くもんで、2年目に入って、自分もちょっとやらんといかんなと思って、この国の社会問題と日本とのかかわり、ってことで最近番組を作り始めた。それを「世界標準プロジェクト」って呼んでいて、同僚たちにも参加してもらって、いい影響をもたらしたいと思ってる。
今日も撮影してきたけど、ひさびさの本気ロケだったので、緊張して朝の3時に起きてしまった。
どこまで行けるかわかんないけど、今んところなかなか面白いな。
日本賞行くかな?いや、行かない。すいません、って先に謝っておく。
(写真=シリーズ一回目は、格差に苦しむ女性の社会復帰。職業訓練によって社会自立を目指す取り組みをお伝えします。)
初出:2014年7月8日(火)