大祭と選挙

日本でも学園祭シーズンかと思いますが、わたくしの任地でも、2年に一度のトラディショナル大祭が盛況のうちに終わった。

機会があれば、またどこかでレポートします。祭りの目玉は、仮装行列っていうか全住民参加型のパレードなんだけど、これはすごい。参加する人と見る人に分かれるんじゃなくて、「みんな参加する」

道路が住民たちで埋めつくされて、こういうの面白いですね。いちおう自分も住民なので、槍をもって参加する。誰でも参加できるっていう作りの方がいい。

槍を持って草むらにひそむ

偶然にも、次の週には首都にて大使館主催の「日本祭」っていう文化祭が開かれた。参加した人は、数多くもないけど、日本ファンになってくれる人のきっかけは、やっぱアニメっていうか「ナルト」ですね。

地方に来てからというもの、アニメといえば「トムとジェリー」しかないのですっかり忘れてたけど、そういう初心を忘れてはいけません。

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お菓子をおみやげに買って、任地に帰る。

チョコクッキーで、ぱりぱりロールの中にしっとりチョコが入って缶入りの、おいしいやつだ。同僚に配り始めてから気がついたけど、これはフランス土産と同じ失敗をしてしまったようですな。

すっかり首都に行ったり、文明に触れたりすると、

「かわいいやつ」「ちょっとしたもんだけどおいしいやつ」「オリジナリティがあるやつ」とかがいいね、って思っちゃう。

そんで「缶に入ったやつ」

だけど、ここは違ったんだっけ。

「どっさりして、砂糖と油がたっぷり入ったやつ」がいいんだったよなー、ということを忘れていた。

そういう初心を忘れてはいけません。

喜ばれるよりも、キョトンとされる、っていうリアクションに1年半も住んでるともう心折れたりもしませんが、唯一、ラジオ局の局長女史が、「缶くれよ」って言ってきたので若干救われた。

「缶くれよ。宝石とか入れるから。」

そうそう。そうでないと。それが昭和だ。

どうでもいいけど、この国で日本の何かを伝えるってことだったら、やっぱり繊細なものは伝わりにくいし、アニメにしてもどかーんと爆発したりする方がいいってことなのだ。

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先週のあたまくらいから、にわかに

「日本では、選挙は何年にいっぺんなんだ」

とか聞かれるようになる。その人はラジオ局の制作主幹のインテリで、RFI(フランスの国際ラジオ放送)なんかを聞いている。

-うーん4年だけど、早まることもあってー。なんか法案を通したいときとかー、政策で失敗したときとかー

とかうまく説明もできなかったけど、後でニュースを見て、そうか選挙するのか、と気がつく。来週、また首都の大使館に投票にいってくる。

その人が「オノは、シンゾー・アベに投票するのか」って聞く。

「いや、シンゾー・アベには投票しない」って答える。

すると、

すごい驚かれる。

「なんでなんで。君は政府の金で来てるのに、政府に投票しないって どういうこと。」

これ、すごく答えに困って、いまだにどう説明していいかわかんないけど。これもこの国の政治のあり方がよく表れている。

カメルーンは30年間、ビヤ大統領が変わらず務めているので、与党政党も変わらず、国のあらゆる事業が、政権与党が事業主体となっておこなわれるもので、それに逆らうのは、社会主義を目指している人だ、みたいな雰囲気がある。

また、この国は民間企業が発達していないので、なにかの事業といえば、橋をつくるだのいう公共工事だ。通信も国営だし、電気も水道も国営だ。ってのもある。

ちなみにウチの親父は公務員じゃないけどリタイヤして政府から年金もらってるっていうことにも、驚いてる。「保険みたいに積み立てしてですねー」これも説明が難しい。

そんなふうにこの国は、まだ国の力が、強い。

まあ日本でも55年体制だったときも、若干そうだったのかもしんない。ちなみに、いまわたくしの参加している「青年海外協力隊事業」も、民主党の時には事業仕分けで予算を減らされたというけど、それに関して思うことはないや。

とりあえずどこに投票するか決めないと。

*初出:2014年11月25日(火)

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