青年海外協力隊的あるある・5ヶ月めのマジメに協力隊が悩む

フェイスブックに協力隊の同期隊員がたくさんいるので、
ちょっとマジメに活動の話、
っつうか「協力隊」っぽい話題をしようかな。

まあ、一言でいうと、毎日腹の立つことが多い。
活動当初は
腹の立つことが7割で、そうでもないことが3割だった。
最近は、6割、4割くらいだから、
ちょっとは減ってきてるんだけど。

やだなー、って思うことは15項目くらいあるんだけど、
今日は2つの事例を挙げたいと思います。あれ?駒ヶ根ですか。

ひとつめは、
「こちらの人は、借りた物を決して返さない」
ってことだ。
「借りパク」ってやつだ。
まあ僕たち日本人は、どう裏返ってもチョー金持ちなので、
そんなことで目くじら立てなくていいんだろうけど、
ちょっとね。

主なパクリ品目としては、ライターとペン。
いずれも一つ100円相当のもの。
だいたい、今までにライター10個、ボールペン10本は
パクられてる。

ライターは主にタバコ仲間のおじさんが家に持ち帰ってる
みたいだけど、まあおいておく。
ちょっとペンに注目したい。

以前ひとしきり「見えない化」ってことを書いた。
文字化する、視覚化する習慣があまりないアフリカ。

その関連のひとつは、ペンを持つ習慣がない、または
ペンを買う習慣がないってことだ。
たかだか100円のペンは、実は本気で買えないのではなく、
彼らは買う習慣がないのだ。ってことにだんだん気が付いてきた。

じゃあ、たとえば「協力隊」のソリューション的に、
「みんな、視覚化しましょうよ」って言葉で説得することに、
自分はあんま意味がないって思った。というかあきらめてる。

だから、一つの“実験”として、
自費であふれるほどのペンを買って“買い与える”ことにした。
手渡しするってわけではなく、なにげに事務所の机に転がしておく。
周囲にペンが過剰にあふれている環境を作れば、
「書く」ってことのハードルが一つ下がるんじゃないか、
という小さいねらいだ。

すると、転がしておいたペンがみるみるうちに減っていく。
みんな家に持って帰るかして、がんがんパクっているようだ。
自分も、躍起になって、がんがん買い増す。
と、最近だと、ようやくペンが事務所にある状態、になってきた。
すぐに何か変化は起きないけど、少し観察したいと思う。

さて、演習です。
この行動は正しいでしょうか、間違ってるでしょうか。

いや、知らんけど。
まあ自分的には、訓練所とかで習った
「金持ち日本人が、いたずらに物品を与えてしまうと、
援助に依存する体質を作ってしまうので、よくない」
っていう教条に引っかかるんだよねえ。

ここの人たちは、援助が初めてではないので、
すでに援助慣れしてる下地があるって背景もあります。
自分も最初は、あまりそういうのしないようにしよう
って思ってたけど、それだけでも進まないし。

振り返ってみると、日本の会社の事務所で
文房具がない、なんて状態は決してない。
僕らは衣食足りて、満ち足りているからこそ、
「見える化」だなんだと言ってるんじゃないかな。

事例2つって言ったけど、長くなったので1つだけ。
もし反響がよかったらまた書きます。

初出:2013年11月23日(土)(カメルーン滞在145日目)

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