【青年海外協力隊・カメルーンの旅】ラマダンはじまる

ラマダンが、はじまる。
楽しみだ。

ほんとは土曜日の今日にもはじまるかも、って話だったけど一日ずれて明日の日曜日から始まることになった。

イスラーム歴は太陰暦だから月の満ち欠けのひと巡りをもって、ひと月となす。

ってことで新月(真っ暗)のあとに月がでたことが確認できたら、新しい月のはじまりだ。たぶんイスラーム諸国だと、「三日月(クロワッサン)確認委員会」みたいなのがあって、係りのおじさんが「おー出た出た」って確認できたら次の日からラマダンがはじまる。

まあ千代田の桜の開花宣言みたいなやつですか。

係りの人、とか言ってるけど、たぶんほんとは宗教的にすごく地位の高い人がやるんだと思う。

カメルーンでも聞いたら大統領府が任命した、やっぱ「月の出担当官」が1人いて、その人が判断するってことらしい。まあ、昨日の夜は雨降ってたしね。

町が、けっこう浮き足立っている。今日は土曜の市の日だけど、いつもよりも物売りの数がすごく多い。油とか、粉ミルクとか、スパゲティとか、そういう備蓄系の食べ物をたくさん売っている。ここは辺境で食べ物の選択肢も少ないから、食べ物が多いっていってもそんだけのもんだけど、なんだかいつもとは違うせわしない感じがして、気持ちがわくわくするな。たぶん、師走のアメ横とかとおんなじだ。

いろいろ見て回っていると、ひときわ売れ筋の商品は「角砂糖」である。角砂糖200個入りでひと箱1キロ、これが750円。なににそんなに使うのかはイマイチ不明だけど、朝、牛乳に入れたり、なんやらに入れたりして、むっちゃ糖分をとって、空腹にそなえるってことらしい。

路上食堂でメシを食って空腹にそなえる

ある人のアドバイスで、この角砂糖をたくさん買い込んできた。そんでムスリムの同僚たちに「よいラマダンを!」的な感じでプレゼントする。

するとですね、結構喜ばれました。

このあいだのフランス菓子とはずいぶん反応が違うな。やっぱ、こういう甘み100%のずっしりしたもの、がいいってことなんだろうな。ラマダン中には自分も断食するかどうか、って前から考えてたんだけど、

やはり朝の4時半に起きて朝めしは食えん

という結論に達し、やめました。でも、調子がいい時に2,3日やってみようかとは思う。ちなみに任地は「辺境イスラーム」なので酒飲んでる人もいるし、どんだけマジで断食するのかは不明。

いろんな人に「ねえ、ほんとにみんな厳密に断食すんの?」って聞くと、「マジマジ、マジでするよ。」って言うけど、イマイチ信頼ないな。

夕方、近所の酒飲みのおじさんと話をして、「明日からおじさんも断食すんの?」
って聞いたら「マジでする、酒も飲まない。」って言うけど、イマイチ信頼ないな。

明日から全世界のイスラム地域は、ラマダーンの祈りに包まれる。

赤道に近いので日の出が6時7分。緯度が高いともっと早いから大変だろうな。

初出:2014年6月28日

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