【すばらしいアフリカ紀行】エチオピア・タクシー運転手の生存戦略 -イモ子のアフリカ旅ゴー

首都には公共交通機関として鉄道があって、東西の幹線道路沿いに右へー左へーと、行ったり来たりしています(東西線と、南北線の2つがある)。

 

 

これ乗ったら、移動が楽だろうなー

と思いながらも、駅のホームにはいつもたくさんの人であふれていて、なかなかねー。いつ、どの時点でお金を払えばいいのかとか、そもそも混雑しすぎてて絶対なんか金品を掏られそうだww

と思ってたけど思い切って乗ってみました!すると

山手線より、はるかに混んでないww

 

みたいなね。そりゃあ、そうです。東京の通勤電車の込み具合に比べたら、なんてことはない混雑ですが、エチオピアのピープルたちは、こんなに人が密着するのが初めてなもんで、目を丸くしながら乗ってる、っていう感じです!

お金はどこで払うんでしょうか、そもそも改札もないし…、各駅に係員はいますが、乗降客が道路を渡る際の交通整理の係みたいで、お金を取ったりしてないんです。しかし。。。

うっかりタダ乗りしようとすると 「おいおい」と止められ

よく見ると各駅のそばにチケット売り場がありました。行ってみると乗車券2ブル(8円)ものすごくリーズナブルです。

 

これ、いいねー

 

ほかに町の中には手ごろな価格の乗り合いバス(10分くらい乗って5ブル、距離によっても違うかも)や、オート三輪の後部座席にちょんと乗るミニタクシーみたいなものもありますが、なんつっても安いのがうれしい!

電車がきましたよー 30分くらい来ないこともありありのあり

なかなか電車が来なくっても、人々はじっとがまんして電車が来るのを待っているようでした。どこかマークがわからないけど、先進国の支援かと思われますね。

 

(ちなみに、土曜日の夕方に乗ったらものすごき混んでいたので、時間帯により混雑状況ばらつきがありそうです。)

 

■■■タクシーとやらに乗ってみたよ


あんまりバックパックで旅行してると、タクシーはなるべく使わないって習慣になってます。途上国の貸し切りタクシーなんというのは、観光客向けのもので普通住んでる人は乗らないわけです(乗り合いで、安い料金で利用できるタクシーはある)。だから値段も高いし、目的地に一直線についてしまうのでは、

 

せっかく「過程を楽しむ」バックパック的な出会いの醍醐味がない

 

というわけで、避けがちになっちゃうんだけど、たまにはタクシーに乗ってみると、それはそれで変わった一面も見えてくるって経験をしました。

 

ちょうど宿泊先を替えるので「スーツケース載せてタクシーを使わないといけないなあ」と思ってたところです。すると別の旅行客の、コロンビア人カップルが「国立博物館に行きたい」ということで、3人でタクシー乗りあって行くことにしました。

 

3人でタクシーに乗り込むと、運転手は40代後半くらいの白髪まじりのおじさんです。3人が乗るときに「助手席に子どもを乗せたいから、悪いけど3人後部座席に乗ってほしい」みたいに言うんですね。事情はわからないけど、そうか、とその通りにして出発をしました。

 

交差点から車を出し、信号を渡ってすぐのところのビルに横付けしたかと思うと、助手席にかわいらしい男の子が乗ってきます。3歳くらいかな、目がクリクリとして昔の「エマニエル坊や」みたいw、つうかエマニエル坊やよく知らんけどww。

 

まあ、かわいいねー

なんつって。車は進んで雑談なんかしてます。すると男の子はやんちゃで「うわあー、うわあー」なんて、言葉にならない声をあげはじめるんですよねー。もう言葉を話すくらいの年齢なので、その発声の様子から、一瞬に違和感を感じます。

 

「この子は、ちょっとした問題があってね~」と言うおじさん。

やがて男の子は助手席のシートに立ちあがり、ぴょんぴょんと飛び跳ねます。天井に頭をぼて、っとぶつけて、とたんに

 

「ううわああーん」と泣き出します

運転しながら、おじさんは右手で男の子を抱き寄せて、頭をさすってキスをして、「よしよし」みたいになだめます。「でも、この子は顔はかわいいだろ」とわれわれに言うのでした。

 

機嫌をなおすためカーラジオの音楽を流すと打って変わって、男の子は笑い転げ始めるのです。普通のぽこぽこしたエチオピアン音楽で、別に笑うとこはありません。だけど、ゲーラゲラと笑う。そのあたりで、イモ子は目的地に着いたので下車します。コロンビア人2人を乗せたタクシーは、彼らの目的地「国立博物館」に向けて走り去っていきました。さて。

これ、どうでしょうかー?

 

 

■■■タクシー運転手の生存戦略


少し発達の遅れた、この男の子の様子は、とても演技をしているようには見えない自然なものでした。そして、この子の仕草は純朴なもので、すごくかわいらしかった。イモ子ちゃんも、この子を見ていて愛おしく、またお父さんがこの子を愛している様子にジワリと心を動かされていたのでした。そして思ったのです。同乗していたコロンビア人2人、目的地に着いたら

 

運賃と別に、チップあげちゃうだろうな

と。そうだとしても、それは自然だしね。ただ、そこから逆算して考えたときに「観光客から余計にチップをもらうための、彼の作戦ではないか」と思えます。

そうだとすると、とても巧妙です。一連の流れはとても自然で疑うところもありません。あえて不自然なところを挙げてみると

 

・車を出発させてすぐ立ち寄り、男の子を乗せた。偶然にしては早すぎる。

・そんな小さな子が親と離れて何をしていたのか。

 

しかし観光客をだます作戦だとするとおかしな点があります。

・タクシーを乗った地区は、観光客の多い場所ではない。

 

この結末は分かりませんが、こういうパターンは初めて見ました。

3日ほど滞在して、やはりエチオピアの人びとの性格は物静かだなあ、と感じています。またカメルーンとの比較で恐縮ですが、カメルーン人なら、こんな回りくどいことしないですね。余計にお金が欲しいときは

「おぅおう、金くれよ」と言うかw、無理やり強奪していくかww

 

こういった一つ一つの実際の体験が、ほかの情報と結びつきながら、やがてその地域や人びとというものの像を、自分の中に作っていくんだろうなあと思います。

コクがあってストロングな飲み口のエチオピア・コーヒー

 

以上現場から、イモ子ちゃんがお伝えしました。(*初出:2018年8月19日)

→ 途上国コラボで キャス放送中です

 「ツイキャス・小野イモ子 ぷー 」

 

→いよいよケニア国境の町に向けて移動します

 「エチオピア・ケニア国境に向けて旅の準備」

 

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